ハーブの効果と効能

メドウスイートの効果と副作用は?効能やアスピリンとの関係性も解説!

メドウスイートはヨーロッパから西アジアを原産地とする、バラ科シモツケソウ属の多年草です。花の部位だけでなく、葉や根など全草から甘い香りを漂わせることから、英名「meadow=(草原)+ Sweet(甘い香り)」の名が付けられました。

初夏になると白色や淡いクリーム色の小さな花々を咲かせ、その繊細さや上品さを感じさせる花の姿から「Queen of Meadow(草原の女王)」とも呼ばれています。

今回の記事では、

  • メドウスイートの効果を知りたい
  • ハーブとしてメドウスイートを摂取する際の注意点は?
  • メドウスイートのおすすめの摂取方法を知りたい

など、メドウスイートについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。

また、メドウスイートのハーブティーの淹れ方や、おすすめの摂取方法としてハーブバスについても紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。

>>最強のハーブファスティングとは?

メドウスイートの基本情報

名称 メドウスイート
英名 Meadowsweet
学名 Filipendula ulmaria
和名 セイヨウナツユキソウ(西洋夏雪草)
分類 バラ科シモツケソウ属
原産地 ヨーロッパ、西アジア
成分 サリチル酸、フラボノイド、フェノールグリコシド、タンニン、クエン酸、粘質物 など
使用部位 花、葉
代表的な作用 鎮静作用、解熱作用、血行促進作用、発汗作用、抗炎症作用、消炎作用、消化管保護作用、利尿作用、健胃作用、消化促進作用、収斂作用 など
禁忌、注意事項
  • 妊娠中や授乳中の方、お子様への使用は控えましょう。
  • アスピリンやサリチル酸にアレルギーのある方は使用を避けましょう。
利用法 ハーブティー、ハーブバス など

メドウスイートはハーブとしての歴史が古く、イングランドでは早くから薬草として利用されてきました。とりわけエリザベス朝時代に人気が高く、その香りの良さからも多くの人々に親しまれてきた植物です。甘く上品さ漂うメドウスイート香りは、女王エリザベス1世のお気に入りだったともいわれています。

メドウスイートは解熱鎮痛剤「アスピリン」の元になったハーブとしても有名です。日本でも広く使われているアスピリンは、メドウスイートのつぼみの部位から抽出された「サリチル酸」という抗炎症物質を元に化学合成された薬剤です。

メドウスイートの効果・効能・作用を解説

メドウスイートは、化学合成薬「アスピリン」のような働きがあることが特徴です。

  • 鎮静・解熱作用
  • 血行促進・発汗作用
  • 抗炎症・消炎作用

ここでは、メドウスイートの代表的な効能について説明します。

効果①:鎮静作用・解熱作用

はじめに紹介する効能は鎮静作用解熱作用です。

メドウスイートの成分に含まれるサリチル酸には、アスピリンのような痛みや発熱に働きかける作用があります。鎮静作用によってとりわけ頭痛に効果的に働きかけ、また解熱作用によって熱を抑えるため、発熱を伴う頭痛に効果的です。

効果②:血行促進作用・発汗作用

次に紹介する作用は血行促進作用発汗作用です。

効果①で紹介したサリチル酸には、血行を促進する作用があります。首や肩の凝りや、頭の中の血行を改善することで、血行不良による頭痛の解消に効果があります。また、血流が改善されることで発汗作用も期待できるため、発熱時の解熱作用にもつながります。

効果③:抗炎症作用・消炎作用

さいごに紹介する作用は抗炎症作用消炎作用です。

これまでに紹介した成分のサリチル酸には、炎症や腫れを鎮める効果があります。リウマチや関節炎などの炎症を抑えることで、痛みの緩和につながります。また、痛みの原因を治す消炎作用もあるため、風邪やインフルエンザに伴う症状も鎮めてくれます。

その他の効果・作用

メドウスイートには、サリチル酸による代表的な3つの効果以外にも様々な効能や作用があります。他にも、消化管保護作用利尿作用健胃作用消化促進作用殺菌作用などの効果が期待できます。

メドウスイートの副作用や注意事項、禁忌など

妊娠中や授乳中の方、お子様への使用は控えましょう。また、アスピリンやサリチル酸にアレルギーのある方は使用を避けましょう。

メドウスイートのハーブとしての使い方

メドウスイートの効能は抽出液を使用することで効果的に摂取できます。ここではおすすめのメドウスイートのハーブティーの淹れ方や、ハーブバスについてお伝えします。

1 ハーブティー

メドウスイートは、ほのかな甘さのあるハーブティーです。

【メドウスイート ハーブティーの淹れ方】

沸騰したお湯(カップ一杯分)に、メドウスイート(ティースプーン一杯分)を入れて、お好みの濃さにより5分ほど蒸らしてからいただきます。

メドウスイートのハーブティーはクセのない味わいのため、ブレンドしやすいハーブです。咳の症状のある風邪には、去痰作用のあるエルダーフラワーとのブレンドがおすすめですよ。

エルダーフラワーについて興味のある方はこちらの記事を参考にしてみてください。

>>エルダーフラワーの効果や副作用は?ハーブティーなどの楽しみ方もご紹介!

2 ハーブバス

メドウスイートはゆっくりと身体を温められるハーブバスがおすすめです。身体を心からあたためることで血行促進効果が高まり、また入浴によるリラックス効果や温浴効果も期待できます。

温かい湯船にゆったりと浸かって、メドウスイートの甘い香りに癒されてみてはいかがでしょうか。

メドウスイートのよくある質問

アスピリンはメドウスイートから採れるの?

アスピリンがメドウスイートから採れるのではなく、アスピリンはメドウスイートの成分「サリチル酸」という抗炎症物質を元にできた化学合成薬です。

アスピリンが含まれている市販薬よりもメドウスイートを使用するメリットは?

胃の粘膜に負担がかかるアスピリンに対し、メドウスイートには消化管保護作用があるためアスピリンよりも胃へのダメージが少ないといわれています。

メドウスイートの香りやハーブティーの風味は?

メドウスイートはアーモンドのような甘い香りです。また、ハーブティーにはほのかな甘さが感じられヨモギのような風味がします。

まとめと研究情報

今回はメドウスイートについて解説しました。

メドウスイートには鎮静作用、解熱作用、血行促進作用、発汗作用、抗炎症作用、消炎作用など、アスピリンのような効能があることがわかりました。そして、自宅で簡単にできるメドウスイートの摂取方法として、ハーブティーの楽しみ方やハーブバスについても紹介しました。

メドウスイートについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

おさらい

【効果】

  • 鎮静・解熱作用
  • 血行促進・発汗作用
  • 抗炎症・消炎作用

【注意点・副作用・禁忌】

  • 妊娠中や授乳中の方、お子様への使用は控えましょう。
  • アスピリンやサリチル酸にアレルギーのある方は使用を避けましょう。

【おすすめの取り方】

  • ハーブティー
  • ハーブバス

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

フィリペンデュラ・ウルマリア抽出物はラットのシスプラチン誘発性肝臓および腎臓酸化ストレスを減弱させる:in vivo調査およびLC-MS分析

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27871982/

要約

フィリペンデュラウルマリアの抽出物は、シスプラチンによる肝臓と腎臓の損傷を軽減し、抗酸化状態を高めることが示されました。この植物のポリフェノール化合物が豊富で、シスプラチンの副作用の予防と改善に有用である可能性があります。この研究は、フィリペンデュラウルマリア抽出物がシスプラチン治療のサポート剤として役立つ可能性を示唆しています。

フィリペンデュラウルマリア(L.)マキシムの抗酸化、抗炎症および胃保護活性。とフィリペンデュラ尋常性メンチ

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29132911/

要約

この研究では、メドウスイートとドロップワートの植物から抽出された成分の抗酸化、抗炎症、および胃保護効果が評価されました。結果は、これらの植物が伝統的な民間医療で使用される根拠を支持し、特にフラボノイドとタンニンがこれらの効果に関与していることを示唆しています。

ハーブには想像以上のパワーがあります!

そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。

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