ジャスミンは香りが良く、古代から愛や官能の妙薬として愛用されてきました。
エジプトの女王クレオパトラは媚薬として愛用し、世界最古の医術をまとめたインドのアーユルヴェーダでも、ジャスミンの花を浸した香油の効能が説かれ、インドの愛の女神カーマは、相手のハートを射止めるために、ジャスミンの香油を矢に塗ったとされます。
今回の記事では、
- ハーブとしてのジャスミンの効果や副作用を知りたい
- ジャスミンの美味しい摂り方を知りたい
- 効果のエビデンスや実例などを知りたい
これらについて、まとめています。
また、ジャスミンについて、他の人が持った疑問や回答なども解説しているので、是非読んでみてください。
なお、ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、下記のサイトも、是非参照してみて下さい。
ジャスミン茶は、ジャスミンの花を使っているお茶です。ジャスミン茶は、爽やかですっきりとした味わいが特徴です。淹れた瞬間や飲んだ瞬間に、ジャスミンの花の香りが鼻に抜けます。ぜひ一度お試しください。
ジャスミンの基本情報
名称 | ジャスミン |
英名 | jasmine |
学名 | Jasminum sambac |
和名 | 茉莉花 |
分類 | モクセイ科ソケイ属 |
原産地 | インド、アラビア |
主要成分 (100g当たり) | 塩分0.02g、カルシウム2mg、ビタミンB2 0.03mg |
使用部位 | 花 |
代表的効能 | 心身をリラックスさせてくれる効果 集中力を高める効果 生活習慣病を予防する効果 |
利用法 | ジャスミン茶 ジャスミンゼリー |
ジャスミンには数多くの品種がありますが、そのほとんどが観賞用で、ハーブとして利用されるのはその一部です。香水の原料にはオオバナソケイが、ハーブティーにはマツリカ(アラビアジャスミン)が利用されます。
ジャスミンは優雅で甘い花の、スッキリとした味わいとエキゾチックな香りが魅力で、ほかのハーブや茶葉とのブレンドがおすすめです。
基本的には、花を乾燥させてジャスミン茶にしたり、デザートやドリンクに添えるなど香りを楽しむ使い方がほとんどです。優雅で甘い花の香りですっきりとした味わいを楽しむことができます。
ジャスミンの精油を出産の時や産後、気分が沈むときにたいてみると効果的です。
ジャスミンの持つ魅惑的な香りは心の緊張をときほぐし、幸福な気持ちにさせながら、心のバランスを保つ効果があります。さわやかなふんわりと広がる優しい香りとエネルギーが快活に心身を元気づけ、心に調和と回復パワーをもたらし、リラックス効果を発揮します。
ジャスミンの効果・効能を解説
ここでは、ジャスミンの代表的な効果について説明していきます。
ジャスミンの効果・効能としては、①心身をリラックスさせてくれる効果、②集中力を高める効果、③生活習慣病を予防する効果、などが挙げられます。以下、順に解説していきます。
効果①:心身をリラックスさせてくれる効果
ジャスミンにはリナロールとベンゼルアセテートという成分が含まれています。この2つの効能は、鎮静作用や抗不安作用、血圧降下作用です。
そのため、ジャスミンは昂っている時や精神的に落ち込んでいる時などに使うと、気持ちを鎮める効果が期待できます。
更年期による気持ちの浮き沈みを落ち着けたい時や、安眠したい時にも効果を発揮してくれるでしょう。
効果②:集中力を高める効果
先述したベンゼルアセテートのリラックス効果により、集中力も高めてくれると言われています。
デスクワーク中でつい気分が散漫になってしまう時などに、ジャスミンを取り入れてみると気持ちが切り替えられるかもしれません。
効果③:生活習慣病を予防する効果
ジャスミン茶に含まれるカテキンは、脂肪燃焼のサポートにつながります。
そのため、中性脂肪の増加が原因とされる糖尿病や高血圧、脳卒中などの生活習慣病の予防に効果的と考えられているのです。
その他の効果・作用
ジャスミンは別名子宮のハーブと呼ばれるほど、女性器やホルモンに効果的です。主に子宮の強壮やホルモンバランスを整える働きがあると言われており、昔は生殖器系の病気の治療に用いられていたこともあります。
また、ジャスミンには、肌をやわらかくし、抗炎症や細胞再生を促進するなどの美肌作用もあります。
ジャスミンの注意事項や副作用など
ジャスミンには、カフェインが含まれています。カフェインは、睡眠を妨げる作用の他、イライラ感、めまい、頭痛、食欲低下を引き起こす場合があるので注意してください。
ジャスミンの使い方
ジャスミンは、自宅で手軽に摂取できます。ここでは簡単にできるジャスミン茶の淹れ方や、ジャスミンゼリーの作り方について紹介します。
ジャスミン茶として飲む
ジャスミン茶とは、煎茶やウーロン茶の茶葉にジャスミンの花の香りを移したお茶のことです。ジャスミン茶は、爽やかですっきりとした味わいが特徴です。淹れた瞬間や飲んだ瞬間に、ジャスミンの花の香りが鼻に抜けます。
ジャスミンゼリーとして食べる
ジャスミン茶で作る、とっても簡単で香りのよいサッパリとしたゼリーです。はちみつのやさしい甘さが美味しく、食後にピッタリです。混ぜて冷やすだけで簡単に出来るので、ぜひ作ってみてください。
ジャスミンのよくある質問
ジャスミン茶はカフェインを含むため、寝る前に飲むのは控えた方がよいでしょう。 なぜなら、カフェインには覚醒作用があり、寝つきを妨げたり、睡眠の質を下げたりする恐れがあるからです。
ジャスミン茶の香りの成分には、脂肪燃焼効果があるとされています。 運動をする前にジャスミン茶を飲んでおけば、運動によるダイエット効果が期待できます。
ジャスミン茶には、カテキンによる殺菌・消臭効果があるので、口臭・体臭ケアが期待できます。
まとめと研究情報
今回はジャスミンについて解説しました。
ジャスミンは、心身をリラックスさせてくれる効果、集中力を高める効果、生活習慣病を予防する効果など、たくさんの効能のあるハーブです。
この記事では、自宅でも簡単にできるジャスミン茶の淹れ方や、ジャスミンゼリーの作り方についても紹介しました。
興味のある方はぜひ記事を参考にしてみてください。
おさらい
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
ジャスミンティーは、腸脳軸を介してラットの慢性的な予測不可能な軽度のストレス誘発性うつ病様行動を弱めます
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35010973/
ジャスミン茶治療により、抑うつ行動と神経伝達物質が改善することが示されました。研究内容は、ジャスミン茶がうつ病のラットにおいて、腸内細菌叢を介して抑うつ様症状の改善に影響を及ぼすかどうかを観察しています。結果として、腸内細菌叢の多様性も増加し特定の微生物叢と抑うつ関連指標の相関も明らかなっています。ジャスミン茶が脳-腸-微生物叢軸を介してうつ病を改善する可能性が示唆される結果となっています。
ジャスミンライス穂:肌の老化治療のための安全で効率的な天然成分
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27721049/
ジャスミン米穂抽出物の研究では、高いフェノール類含有量が確認され、細胞毒性はなく、抗酸化および抗メラニン生成活性を示すことが確認されました。外用クリームの開発と皮膚試験により、肌の水分補給が増加し、美白やしわ防止効果も観察されました。0.1%および0.2%抽出物の皮膚改善効果に差はなく、ジャスミン米穂抽出物は皮膚老化治療の有望な基礎とされました
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。