セロリーシードは、さわやかでほろ苦い香味をもったハーブです。ヨーロッパ原産のスモールエイジと呼ばれる野生のセロリから採ります。野菜として食べるセロリとは、同じセリ科ですが、別の種となります。
今回の記事では、
- ハーブとしてのセロリシードの効果や副作用を知りたい
- セロリシードの美味しい摂り方を知りたい
- 効果のエビデンスや実例などを知りたい
これらについて、まとめています。
また、セロリシードについて、他の人が持った疑問や回答なども解説しているので、是非読んでみてください。
なお、ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、下記のサイトも、是非参照してみて下さい。
セロリシードの香味は、野菜料理によく合います。また、トマトジュースやトマト入り野菜ジュースなどに少量加えると、青臭みがなくなって飲みやすくなります。ほかにもサラダ、ピクルス、スープなどの野菜料理にセロリーシードを加えると、同様の効果が期待できます。ぜひ一度お試しください。
セロリシードの基本情報
名称 | セロリシード |
英名 | celery seed |
学名 | Apium graveolens |
和名 | オランダミツバ |
分類 | セリ科オランダミツバ属 |
原産地 | インド |
主要成分 (100g当たり) | カリウム410mg、カルシウム39mg、リン39mg、マグネシウム9mg、鉄0.2mg、亜鉛0.2mg、ビタミンC7mg、ビタミンE0.2mg、ビタミンB1 0.03mg、ビタミンB2 0.03mg、ビタミンB6 0.08mg |
使用部位 | 種子 |
代表的効能 | 精神を安定させる効果 食欲増進効果 疲労回復効果 |
利用法 | ハーブティー トースト |
セロリシードは、古代ローマ時代や、インドの伝統医学アーユルヴェーダで、治療に用いられてきた歴史があります。
16世紀頃から、イタリアなどで薬用植物としての栽培が始まり、17世紀にはフランスで食用とされるようになりました
日本では、豊臣秀吉の朝鮮出兵時に加藤清正が持ち帰り「清正人参」と呼ばれ、また、19世紀にオランダ人が長崎へ持ち込んだので「オランダミツバ」とも呼ばれましたが、香味が強すぎるため野菜としては普及しませんでした。
幕末や明治時代にも栽培に挑戦しましたが、香りが強すぎて受け入れられず、一般に普及したのは第二次世界大戦後です。
セロリシードの効果・効能を解説
ここでは、セロリシードの代表的な効果について説明していきます。
セロリシードの効果・効能としては、①精神を安定させる効果、②食欲増進効果、③疲労回復効果、などが挙げられます。以下、順に解説していきます。
効果①:精神を安定させる効果
セロリシードの香り成分であるアピインやセネリンには、精神を安定させる効果があります。また、頭痛を緩和したり、ストレスを解消する効果もあります。
効果②:食欲増進効果
セロリシードの香り成分であるアビオイルには、食欲を増進する効果や、口の中をさっぱりさせる効果があるといわれています。
効果③:疲労回復効果
セロリシードにはビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1は食事から摂った糖質をエネルギーに変えるために必要とされる栄養素です。このため、セロリシードには疲労を回復させる効果があります。
その他の効果・作用
セロリシードに含まれているカリウムは、一度血液中に吸収されたナトリウムが腎臓で吸収されることを防ぎ、尿中への排出を促すことで血圧を下げる作用があるため、高血圧の予防に効果的です。
また、セロリシードに含まれるビタミンCとビタミンEによって抗酸化力が強まり、美肌効果が期待できます。
セロリシードの注意事項や副作用など
医師による治療・投薬を受けている方は摂取する前に医師にご相談ください。また、腎機能障害がある方は摂取しないでください。
セロリシードの使い方
セロリシードは、自宅で手軽に摂取できます。ここでは簡単にできるセロリシードのハーブティーの淹れ方や、セロリシードのトーストの作り方について紹介します。
ハーブティーとして飲む
セロリシードのハーブティーは、風味は生のセロリと似ていますが、ずっとまろやかで飲みやすい味です。ちゃんとセロリの香りがしますので、セロリの好きな方ならおいしいと感じると思います。
トーストとして食べる
セロリシードが口の中でプチっとはじけ、軽やかな味がします。ガーリックトーストではちょっと重いなと思う時は、セロリシードのトーストはいかがでしょうか?
セロリシードのよくある質問
セロリシードは、野菜のセロリのような香りがします。 スパイシーで力強い香り、さわやかな香りとも表現されます。 香りの強さは中くらいです。
セロリシードは、ヨーロッパ原産のスモールエイジと呼ばれる野生のセロリから採ります。野菜として食べるセロリとは、同じセリ科ではありますが、別種となります。
セロリシードは,スモールエイジの種子で、ピクルスやトマトケチャップ等に使います。一方、セロリソルトはセロリシードを食塩と混合したもので、魚料理やスープに使います。
まとめと研究情報
今回はセロリシードについて解説しました。
セロリシードは、精神を安定させる効果、食欲増進効果、疲労回復効果など、たくさんの効能のあるハーブです。
この記事では、自宅でも簡単にできるセロリシードのハーブティーの淹れ方や、セロリシードのトーストの作り方についても紹介しました。
興味のある方はぜひ記事を参考にしてみてください。
おさらい
研究情報(エビデンス)
下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。
げっ歯類モデルにおけるセロリ種子抽出物の抗痛風性関節炎および抗高尿酸血症特性
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31702020/
セロリシードのマウスとラット実験で、CSAEとCSOLが尿酸および酵素のレベルを調整し、抗酸化酵素を増加させることが示された。急性痛風性関節炎ラットでの実験では、CSAEとCSOLが関節の腫脹と炎症を減少させ、炎症因子のレベルを調節した。研究結果は、セロリ種子抽出物が抗炎症と抗酸化作用を通じて痛風の特性に対抗する可能性を示唆している。
アピウムグラベオレンス抽出物は健康なマウスの気分と認知に影響を与えます
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28205135/
A. graveolens抽出物の投与により、認知機能と抗うつ活動が向上しました。脳内抗酸化と神経伝達物質を調節し、不動時間の減少、脂質過酸化減少、GPx活性増加、AChEとMAO-Aの活性減少が見られました。A. graveolens抽出物は加齢に伴う認知機能低下とうつ病の防止に寄与する可能性を示唆する結果となりました。
そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。