ハーブの効果と効能

プランテーンは喉の炎症に効果的?副作用やおすすめの摂取方法も解説!

プランテーンは、オオバコ科オオバコ属の多年草です。種類が非常に多く、日本や東アジア原産のオオバコや、ヨーロッパ原産のセイヨウオオバコなどがあります。

オオバコは、生命力が強く、日本各地の道端で見ることができます。子供の頃、雑草のオオバコで遊んだという方もいるのではないでしょうか。そのオオバコのハーブ名がプランテーンです。

プランテーンは古くから薬草として使われており、消毒効果が高いことから、主に傷薬として活躍していました。近年では、プランテーンの様々な作用が明らかになり、世界中で民間療法として親しまれているハーブの一つになりました。

学名のPlantagoは、ラテン語で「幼植物」や「足底」を意味するplantaと接尾辞の-āgō からなっており、葉が足底のように大きく平らなことに由来しています。和名の「大葉子」も、葉が大きいことに由来しています。

今回の記事では、

  • プランテーンの効果
  • プランテーンの副作用や摂取する際の注意点
  • プランテーンのおすすめの摂取方法

の3点を中心に、プランテーンについての基本情報からお楽しみまでを分かりやすく解説しています。

また、プランテーンハーブティーの美味しい淹れ方や、料理への簡単な取り入れ方などのお役立ち情報も紹介しています。

ぜひ参考にしてくださいね。

ハーブについてさらに詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファンスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を、参考にしてみてください。

>>最強のハーブファスティングとは?

プランテーンの基本情報

名称  プランテーン
英名  Plantain
学名  Plantago asiatica
Plantago major
和名  オオバコ(大葉子)
セイヨウオオバコ(西洋大葉子)
分類  オオバコ科オオバコ属
原産地  アジア全域、ヨーロッパ
成分  フィトステロール、イリドイド配糖体、食物繊維、クエン酸、ビタミンCなど
使用部位  葉、種子
代表的な作用  利尿作用、鎮咳作用、整腸作用、便通改善作用、抗炎症作用、血糖降下作用など
禁忌、注意事項
インスリンを投与している人は摂取を控える
妊娠中・授乳中は、摂取を控える
オオバコにアレルギーのある人は摂取を控える
喘息がある方は摂取を避ける
利用法    ハーブティー
葉や種子を料理に取り入れる

プランテーンは、南極を除く世界中で生息しており、200種類ほどあると言われています。そして、世界各地で古くから万能のハーブとして利用されてきました。

葉を根本からロゼット状に広げて大きくなり、踏まれても枯れない丈夫な植物です。4月~9月頃まで花茎を伸ばし、小さな白い穂状花序の花が咲きます。花が枯れた後は、たくさんの種子が採れます。

漢方で生薬として使われる時は、全草はシャゼンソウ(車前草)、種子はシャゼンシ(車前子)と呼ばれています。

プランテーンの効果・効能・作用を解説

プランテーンには主に、喉の調子を整える効果、腸内環境を整える効果、生活習慣病を予防する効果があります。

  • 喉の調子を整える効果
  • 腸内環境を整える効果
  • 生活習慣病を予防する効果

これらについて順に説明していきます。

効果①:喉の調子を整える効果

まず、プランテーンの喉の調子を整える効果についてです。

プランテーンは、呼吸中枢に作用して呼吸運動を緩和してくれます。そのため、喉の調子を整えて、咳を抑える働きがあります。また、気管や気管支の分泌を促進する作用により、痰がきれやすくなります。

プランテーンは咳を鎮める効果があるので、一般の鎮咳去痰薬の成分としても用いられています。

効果②:腸内環境を整える効果

次に、プランテーンの腸内環境を整える効果についてです。

プランテーンに含まれている食物繊維は、粘液質が豊富で、腸の運動を促進させる働きがあります。そのため、便秘を解消することができます。

また、善玉菌を増やし有害物質を排出してくれるので、腸内細菌のバランスを整え、大腸がん予防にも有効です。

効果③:生活習慣病を予防する効果

最後に、プランテーンの生活習慣病を予防する効果についてです。

プランテーンには、コレステロール値の増加を抑えたり、食物の消化を遅らせて、急激な血糖値の増加やインスリンの分泌を抑制したりする働きがあります。そのため、糖尿病や動脈硬化、肥満などの生活習慣病の予防に効果があります

その他の効果・作用

プランテーンはさらに、利尿作用や抗炎症作用を持っているので、膀胱炎や尿道炎などの感染症、胃の炎症を和らげる効果が期待できます。

また、直接塗ることで、おむつかぶれや傷にも効きます。

プランテーンの副作用や注意事項、禁忌など

プランテーンの摂取を控える方

  • 血糖値を下げる働きがあるので、インスリンを投与している方
  • 安全を保証するデータが少ないので、妊娠中・授乳中の方
  • オオバコにアレルギーのある方
  • 喘息がある方は症状が悪化する可能性がある

プランテーンのハーブとしての使い方

プランテーンは、ハーブティーにしたり、料理に取り入れたりして摂取できます。オオバコは手軽に手に入れられますし、ハーブティーも料理で利用するのも簡単なので、おすすめのハーブです。

ハーブティー

プランテーンは、ほんのりとした草の香りがして、少し渋みを含んだ苦味のある味のハーブティーになります。香りも味も強くないので、単独でも美味しく飲むことができます。

プランテーンハーブティーの淹れ方

<生葉を使う場合>

1 プランテーンの葉2~3枚を洗う。
2 カップかティーポットに入れて、熱湯を注ぐ。
3 10分程抽出したらできあがり。

<乾燥させた葉を使う場合>

1 小さじ1杯の茶葉をティーポットに入れ、熱湯を注ぐ。
2 5分程蒸らして、カップに注げばできあがり。

渋みが気になる場合は、蒸らす時間を短くするなど、調整してください。

プランテーンの茶葉の作り方

乾燥させた茶葉を作っておくことで、いつでも手軽にプランテーンハーブティーを淹れることができますよ。

1 オオバコの全草や種子を収穫し、陰干しする。
2 しっかり乾燥したらフライパンで焙煎する。
3 冷めたら容器に移して保存する。

食べる

<葉を使って>

プランテーンは、若葉を調理することで美味しくいただけます。若葉は、4~6月頃に採集できます。小さめの葉で、色は黄緑色をしています。

若葉は柔らかく、香りや味に癖がないので、天ぷら、油炒めやバター炒め、炊き込みご飯など、様々な料理に利用できますよ。

深い緑色になった大きな葉は、苦みがでてきます。こちらは、先ほど紹介したハーブティーに使うのをおすすめします。

<種子を使って>

オオバコの種皮をパウダー状にしたものを、サイリウムと言います。このサイリウムは食物繊維がとても豊富に含まれています。パウダー状になっているので、手軽に料理に取り入れて、食物繊維を摂取することができます。

水に溶かすと水分をたっぷり含み、ゼリー状に膨らむので、満腹感が得られます。しかし、そのまま食べることはおすすめしません。

一番簡単なのは、飲み物やヨーグルトに混ぜて食べる方法です。少しとろみがつくので、使うときは少量にします。

また、小麦粉の代わりにして、パンやクッキー、ピザなどに使えます。さらに、とろみがつくことを利用して片栗粉の代わりにすることも可能です。

プランテーンのよくある質問

副作用はあるの?

特にありませんが、過剰摂取は下痢や急な血圧の低下を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。水分が足りないと便秘になる可能性があるので、摂取する際は、しっかりと水分補給をして下さい。

プランテーン(オオバコ)の採り方は?

プランテーン(オオバコ)は、道端でよく見かけますが、交通量の多いところで生息しているものは傷んでいるので食用には向いていません。傷んでいない、黄緑色の若葉を選び、ハサミで採集しましょう。

プランテーン(オオバコ)の旬はいつ?

4~5月です。一年中採集できますが、葉は、旬の4~5月に採集して食べると特に美味しく食べられます。種子は秋の終わりに採ることができます。

まとめと研究情報

今回は、プランテーンについて解説しました。

プランテーンは、日本人にとって身近な雑草であるオオバコで、古くから薬として利用されていました。喉の調子を整える効果、腸内環境を整える効果、生活習慣病を予防する効果、膀胱炎や尿道炎などの感染症、胃の炎症を和らげる効果など、様々な効果があることが分かりました。

摂取方法としては、ハーブティーと、葉や種子を料理に利用する方法について紹介しました。

プランテーンに興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

おさらい

【効果】

  • 喉の調子を整える効果
  • 腸内環境を整える効果
  • 生活習慣病を予防する効果

【注意点・副作用・禁忌】

  • インスリンを投与している人は摂取を控えましょう。
  • 妊娠中・授乳中は、摂取を控えましょう。
  • オオバコにアレルギーのある人は摂取を控えましょう。
  • 喘息がある方は摂取を避けましょう。

【摂り方】

  • ハーブティー
  • 葉や種子を料理に取り入れる

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

可溶性オオバコ繊維は腸内病原体の接着とM細胞転座を阻止します

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22818716/

要約

この研究では、オオバコバナナ由来の可溶性植物繊維が腸内病原体の上皮接着と転座を阻害し、感染性下痢を予防できる可能性が示されました。研究では、オオバコNSPがさまざまな病原体による上皮接着とM細胞転座を阻害し、腸の健康を改善する新しいメカニズムが提案されました。

茹でた未熟オオバコ(Musa paradisiaca)を添加した食事は、ストレプトゾトシン誘発Wistarラットで抗糖尿病の可能性を示しました

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36200727/

要約

この研究では、未熟オオバコの食品への添加が糖尿病管理に有益であることを示しました。糖尿病誘発ラットで、未熟オオバコを含む飼料が血糖値上昇を抑制し、酵素活性や抗酸化状態に良い影響を与えた。これは発展途上国での経済的な糖尿病管理の可能性を示唆し、未熟オオバコを安価な自然治療法として検討する価値があることを強調しています。

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