ハーブの効果と効能

フラックスシードは健康維持に効果的?副作用やおすすめの摂取方法も解説!

フラックスシードは、地中海が原産のアマ科アマ属のハーブです。別名「亜麻仁(アマニ)」と呼ばれ、亜麻の種子を指します。

この亜麻仁からとれる油が「亜麻仁油」で、健康効果が高いことから、ここ近年注目されているスーパーフードです。亜麻仁油の原料であるフラックスシードにも高い健康効果があり、欧米では、シリアルに入れて食べるほど身近なハーブです。

学名のLinumは「リネン」を意味し、Usitatissimumは「最も有益な」という意味のusitausに由来しています。亜麻は、食用、薬用、繊維と幅広く利用することができたので、このような名前がつきました。

今回の記事では、

  • フラックスシードの効果
  • フラックスシードの副作用や摂取する際の注意点
  • フラックスシードのおすすめの摂取方法

の3点を中心に、フラックスシードについての基本情報からお楽しみまでを分かりやすく解説しています。

また、フラックスシードをおいしく食べる方法やハーブティーの淹れ方も紹介しています。ぜひ、参考にしてくださいね。

ハーブについてさらに詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファンスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を、参考にしてみてください。

>>最強のハーブファスティングとは?

フラックスシードの基本情報

名称  フラックスシード
英名  Flax Seed
学名  Linum Usitatissimum
和名  亜麻仁(アマニ)
分類  アマ科アマ属
原産地  地中海地域
成分 αリノール酸、食物繊維、リグナンなど
使用部位  種子
代表的な作用  酸化作用、抗炎症作用、緩下作用、抗がん作用
禁忌、注意事項  腸閉塞の人は摂取を避けましょう。
妊娠中、授乳中の人は摂取を控えましょう。
利用法    すりつぶしたりパウダー状にしたりして、料理に使う
ハーブティー

亜麻は一年草で、夏には美しい薄紫の花を咲かせます。花が咲いた後、ぶどうくらいの大きさの実が成り、その中に最大で10こほどの種が入っています。この小さな種がフラックスシードです。

亜麻は、人類が初めて栽培した植物のひとつと言われ、エジプトでは紀元前5000年代から栽培されていたそうです。その頃は、繊維として利用されており、ミイラを包む布としても活躍しました。

その後、アメリカやヨーロッパにも伝わり、食用として使われるようになりました。寒冷地で育つ植物なので、日本では主に北海道で栽培されています。

フラックスシードの効果・効能・作用を解説

フラックスシードには、心臓の健康を保ったり、生活習慣病を予防したりする効果、ダイエット効果、女性特有の不調を改善する効果があります。

  • 心臓の健康を保ち、生活習慣病を予防する効果
  • ダイエット効果
  • 女性特有不調を改善する効果

これらについて順に説明していきます。

効果①:心臓の健康を保ち、生活習慣病を予防する効果

まず、フラックスシードの心臓の健康を保ち、生活習慣病を予防する効果についてです。

フラックスシードには、α-リノレン酸が豊富に含まれています。α-リノレン酸は、血流を良くしたり、血管を柔軟にする作用があります。そのため、血管の老化を防ぎ、心筋梗塞や脳梗塞、高血圧、動脈硬化などの予防に効果があります。

また、フラックスシードに含まれている食物繊維には、脂肪の吸収を抑えてくれる作用がああり、コレステロールを下げる効果が期待できます。さらに、脂肪の代謝もアップするので、生活習慣病の予防につながります。

効果②:ダイエット効果

次に、フラックスシードのダイエット効果についてです。

フラックスシードは、基礎代謝を上げて消費カロリーを上げてくれるので、ダイエットに最適です。さらに、食物繊維満腹感をもたらし食べ過ぎを防止してくれます。

そのため、必要以上に食べ過ぎないようにし、消費カロリーもアップさせることができるという効率的なダイエットが可能になります。

効果③:女性特有の不調を改善する効果

最後に、フラックスシードの女性特有の不調を改善する効果についてです。

フラックスシードに含まれるリグナンは、女性ホルモンに似た働きをします。ホルモンバランスを整えて、女性特有の生理前の不快な症状を和らげたり、更年期障害の症状を緩和したりしてくれます。

また、ホルモンバランスの乱れは肌荒れやニキビの原因になりますが、これもフラックスシードが解決してくれます。

さらに、女性に多い骨粗しょう症の予防にも効果があります。

その他の効果・作用

フラックスシードにはさらに、

  • 様々ながんの予防
  • アレルギー症状の緩和

といった効果もあります。

フラックスシードには抗がん作用があるので、乳がんや卵巣がん、大腸がん前立腺がんなどのがんの予防に効果が期待できます。

また、アトピーの改善、アレルギー症状を抑えてくれる効果もあります。塗り薬だとトラブルが多い人は、口から摂取できるフラックスシードを検討するという方法もあります。

フラックスシードの副作用や注意事項、禁忌など

腸閉塞の人は、摂取を避けましょう。

妊娠中、授乳中の人は、副作用等のデータが少ないため、摂取を控えましょう。

フラックスシードのハーブとしての使い方

フラックスシードを生のまま食べることは、基本的にはできません。生のフラックスシードには、微量のシアン化合物(青酸グリコシド)が含まれているという理由から、厚生労働省が規制しているためです。

国内で市販されているフラックスシードは、加熱処理がしてあるので安心して食べることができますよ。

フラックスシードをオイルにしたもの(亜麻仁油)が一般的ですが、オイルにしてしまうと食物繊維が失われていまうので、この記事では、フラックスシードとして摂取できるものを紹介します。

食べる

フラックスシードをすりつぶしたり、パウダー状にしたりすると、色々な料理に使うことができます。粗目にすりつぶせば、ゴマのようになりますよ。

胡麻和えや炊き込みご飯で使っているゴマをフラックスシードに替えて使ったり、パンやクッキーに混ぜて焼いたりすると、おいしくいただくことができます。スムージーに一緒に入れたり、ドレッシングに入れたりしていただくのもおすすめです。

また、フラックスシードは、卵の代用にもなります。

<フラックスエッグの作り方>

1 フラックスシード大さじ1杯と水大さじ3杯をよく混ぜ合わせる
2 5分ほど置けばできあがり

これで、卵1個分くらいのフラックスエッグができあがります。フラックスシードは水と混ぜ合わせることで、ジェル化します。そのため卵の代用になるのです。

フラックスエッグは、卵と同じように、ハンバーグのつなぎや焼き菓子で使うことができます。食物繊維がたっぷりとれて栄養が高まりますよ。

ハーブティー

フラックスシードをハーブティーにしていただくこともできます。

フラックスシードをハーブティーにしても、ほんのり甘いかなというくらいでほとんど無味無臭です。ただし、ジェル化する性質があるので、どろりとした粘り気のあるティーになります。

<フラックスシードハーブティーの作り方>

1 フラックスシードを小さじ1杯分すりつぶし、熱湯を注ぐ
2 5~6分程度置く
3 白っぽく半透明ににごり、くずみたいな粘度になれば完成

粘り気があるので、単体で飲むよりも、ブレンドして飲むのがおすすめです。フラックスシードのハーブティーは無味無臭なので、どんなハーブティーとも合わせられますよ。

フラックスシードのよくある質問

副作用はあるの?

過剰摂取は、健康に害を及ぼす可能性があります。また、粘液質の成分が薬の吸収を阻害する可能性があるので、薬を飲んでいる場合は医師に相談してからの使用をおすすめします。

フラックスシードとチアシードの違いは?

どちらも健康効果の高いスーパーフードとして注目されている植物の種です。フラックスシードは茶色っぽくかたい殻のある種子で、チアシードは黒くて小さい種子です。栄養はどちらも豊富に含まれていますが、チアシードの方がカルシウムとリンのレベルが高いです。

フラックスシードは犬にあげても大丈夫?

大丈夫です。そのまま食べさせることができます。粉状にしたものをフードにふりかけてあげたほうが消化によいのでおすすめです。ただし、あげすぎは下痢の原因になるので注意が必要です。

まとめと研究情報

今回は、フラックスシードについて解説しました。

フラックスシードは、健康効果が高いスーパーフードとして注目を集めており、心臓の健康を保ったり、生活習慣病を予防したりする効果、ダイエット効果、女性特有の不調を改善する効果、様々ながんの予防やアレルギー症状の緩和にも効果があることが分かりました。

摂取方法としては、すりつぶしたりパウダー状にしたりして料理に使う方法とハーブティーについて紹介しました。ほとんど無味無臭なので、気軽に料理に使うことができます。また、ジェル状になることを利用した使い方もありました。

フラックスシードに興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

おさらい

【効果】

  • 心臓の健康を保ったり、生活習慣病を予防したりする効果
  • ダイエット効果
  • 女性特有の不調を改善する効果
  • 様々ながんの予防
  • アレルギー症状の緩和

【注意点・副作用・禁忌】

  • 腸閉塞の人は、摂取を避けましょう。
  • 妊娠中、授乳中の人は、摂取を控えましょう。

【摂り方】

  • すりつぶしたり、パウダー状にしたりして料理に使う
  • ハーブティー

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

亜麻仁(リナム・ウシタティシマム)粉は成体雄ラットの骨の健康に貢献する

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29494999/

要約

この研究では、成体のラットに亜麻仁粉を含む食事を与え、180日後に骨の健康に及ぼす影響を評価しました。結果から、亜麻仁粉を含む食事は骨密度や骨の抵抗力に正の影響を与え、特に脊椎と大腿骨において改善が見られました。これは亜麻仁粉が骨の健康に寄与する可能性があることを示唆しています。

脂肪酸化に対する感受性が低下した亜麻の新しい遺伝子型(Linum usitatissimum L.):血液指数の血液学的および生化学的プロファイルへの影響

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26956460/

要約

この研究では、新しい遺伝子型の亜麻仁(W92)を含む食事が、血液学的および生化学的な血液指標に影響を与えることが示されました。具体的に、亜麻仁を摂取することで赤血球指数が改善し、コレステロール代謝が変化し、心血管疾患のリスクが減少する可能性が示唆されました。この研究は、亜麻仁が健康問題の解決策として有望であることを示しています。

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