ハーブの効果と効能

ベルガモットは消化促進に効果的?副作用やおすすめの摂取方法も解説!

ベルガモットは、北アメリカが原産のシソ科ヤグルマハッカ属の多年草です。別名、モナルダやビーバームとも呼ばれています。

ベルガモットという名は、精油で利用されるベルガモット(ベルガモットオレンジ)と香りが似ているために、名づけられました。

別名のモナルダは、北アメリカの植物を研究したスペインの医師、Nicholos de Monardes(ニコラス・デ・モナルデス)を記念して付けられた名です。また、ベルガモットの花がミツバチの大好物で、蜜を集めにひっきりなしに訪れることから、ビーバームと呼ばれています。

ベルガモットは、日本の気候に適しているので、庭園や公園などでも見かけることができます。

今回の記事では、

  • ベルガモットの効果
  • ベルガモットの副作用や摂取する際の注意点
  • ベルガモットのおすすめの摂取方法

の3点を中心に、ベルガモットについての基本情報からお楽しみまでを分かりやすく解説しています。

また、ベルガモットの美味しいハーブティーの淹れ方やレシピ、手軽にできる栽培方法などのお役立ち情報も紹介しています。ぜひ、参考にしてくださいね。

ハーブについてさらに詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファンスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を、参考にしてみてください。

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ベルガモットの基本情報

名称  ベルガモット
英名  Bergamot
学名  Monarda didyma
和名  松明花(タイマツバナ)
分類  シソ科ヤグルマハッカ属
原産地  北アメリカ
成分 チモール、カルバクロール、タンニンなど
使用部位  葉、花
代表的な作用  抗酸化作用、殺菌作用、抗ウイルス作用、防腐作用、去痰作用、鎮静作用、駆風作用など
禁忌、注意事項 妊娠中・授乳中の方は、摂取を避ける
甲状腺疾患のある方は摂取を避ける
利用法     ハーブティー、葉や花を調理して食べる

ベルガモットは北アメリカが原産で、アメリカ先住民が好んで使用していたといわれています。後に様々な国に伝わり、現在ではハーブとしてだけでなく、観賞用としても広く栽培されています。

ベルガモットは、60~150㎝ほどの高さに生長します。たくさんの葉をつけ、夏には赤やピンクなどの鮮やかな花を咲かせます。日本では、その赤く燃えるような花の色から、松明花(タイマツバナ)と呼ばれるようになりました。

園芸品種が多く、赤だけでなく、白色やピング色、青紫色などの花の色も楽しめます。色合いが鮮やかで、寒さに強く育てやすいので、観賞用としても人気です。また、花からする香りは蚊などの虫を遠ざける効果があるので、庭や公園でもよく植えられています。

ベルガモットの効果・効能・作用を解説

ベルガモットには主に、消化を促進する効果、風邪を予防する効果、アンチエイジング効果があります。

  • 消化を促進する効果
  • 風邪を予防する効果
  • アンチエイジング効果

これらについて順に説明していきます。

効果①:消化を促進する効果

まず、ベルガモットの消化を促進する効果についてです。

ベルガモットは、大腸に働きかけて腸内にたまったガスを体外に排出する手助けをしてくれます。また、ベルガモットに含まれるチモールは、消化不良を改善する作用や、消化器系の解毒作用を持っているので、胃腸の調子が整います

食後にベルガモットを摂取すると、消化を効果的に助けることができるので、おすすめです。

効果②:風邪を予防する効果

次に、ベルガモットの風邪を予防する効果についてです。

ベルガモットには抗ウィルス作用殺菌作用があるので、免疫力を高め、風邪やインフルエンザなどの感染症予防に効果が期待できます。ネイティブアメリカンは、ベルガモットのハーブティーを風邪薬感覚で飲んでいたそうです。

また、ベルガモットに含まれるチモールやカルバクロールには、去痰作用抗炎症作用があります。そのため、喉の痛みや不快感を和らげてくれます。さらに、気管支炎や喘息、肺炎など呼吸器系の不調の改善にも効果が期待できます。

効果③:アンチエイジング効果

最後に、ベルガモットのアンチエイジング効果についてです。

ベルガモットに含まれているチモールやカルバクロールは、抗酸化作用を持っており、体内の酸化や細胞へのダメージを防いでくれます。そのため、アンチエイジング効果が期待できます。

その他の効果・作用

ベルガモットにはさらに、美肌効果、心臓病を予防する効果、リラックス効果等もあります。

ベルガモットに含まれるタンニンには、老化を予防したり、肌を引き締めたり、メラニンの増殖を抑制したりする作用があります。そのため、美肌に導いてくれます。

また、ベルガモットに含まれるポリフェノールは、血液中のコレステロールを下げる効果があるので、動脈硬化や高血圧のリスクの低減が期待できます。そのため、心臓病の予防にも効果があるといわれています。

さらに、ベルガモットの香りには、リラックス効果もあるといわれています。

ベルガモットの副作用や注意事項、禁忌など

  • 授乳中の使用に関しては、問題は確認されていませんが、安全性は確立されていないので、授乳中の使用は控えましょう
  • ベルガモットは通経薬として使われてきたので、妊娠中は使用を避けましょう
  • 甲状腺疾患のある方は摂取を避けましょう

ベルガモットのハーブとしての使い方

1 ハーブティー

ベルガモットは、フルーティーですっきりとした香りのハーブティーになります。また、清涼感と少しぴりっとした辛みがある味になります。しかし、クセがない味なので、他のハーブティーとブレンドしても美味しく飲むことができます。

今回は、フレッシュハーブティーとドライハーブティーの2通りの作り方を紹介します。

ベルガモットのフレッシュハーブティーの作り方

1 ベルガモットの花を収穫する
2 ハーブを洗い、熱湯に一掴み(ティースプーン3杯程)入れる
3 3~5分程おいたらできあがり

※ベルガモットの花は6~8月頃に収穫できます。

ベルガモットのドライハーブティーの作り方

1 花と葉を収穫し、ザルに広げて天日干しで乾燥させる
2 ティースプーン1杯を熱湯に入れる
3 3~5分程おいたらできあがり

ドライハーブは保存ができるので、収穫した時に多めに乾燥させておくと、手軽にハーブティーが楽しめますよ。

フレッシュハーブティーの方が少し苦みがあるので、苦手な人はドライハーブがおすすめです。

2 食べる

ベルガモットの花や葉は、食べることができます。

簡単にできるのが、サラダです。お好みの野菜と一緒に花や葉をトッピングしていただきます。赤い花が映えて見た目も美しいサラダになりますよ。

入れすぎるとクセが出すぎてしまうので、ほんのりとすっきりしたベルガモットの風味が楽しめるくらいの量にするのがおすすめです。

また、若葉を少量刻んで豚肉料理のソースにすると、すっきりした味わいを楽しめます。

ベルガモットの花の色は、乾燥しても消えにくいため、クッキーに混ぜて焼くと、色鮮やかで清涼感の感じられる、見た目も味も楽しめるクッキーになります。

ベルガモット入りクッキーの作り方(40枚分)

① バター(200g)、砂糖(100g)、卵(1個)、レモン汁(大さじ2)をボウルに入れて泡立て器でよく混ぜる
② みじん切りにしたベルガモット(大さじ4程)と、ふるった小麦粉を①に入れる
③ ひとかたまりになったら、ラップに移して四角の細長い形にする
④ そのまま1時間程冷凍庫で休ませる
⑤ 冷蔵庫から取り出し、5㎜幅くらいに切る
⑥ 160°に予熱したオーブンで18分程焼く

ベルガモットのよくある質問

ベルガモットの育て方は?

日当たりと水はけの良い環境を選んで3月~4月または9月~10月ごろに植えつけます。鉢植えの場合は、成長スピードが早いので、年に1回の植え替えが必要です。地植えの場合は、根を張る力が強いので、十分なスペースが必要です。堆肥や有機質の肥料を与えることで、より美しい花を咲かせます。乾燥を嫌うので、十分に水をあげて育てましょう。

ベルガモットの花言葉は?

感受性豊か、燃え続ける想い、身をこがす恋、安らぎです。

精油で使われるベルガモットとの違いは?

精油として使われるベルガモットは、ミカン科の植物で、主にアロマや紅茶の香りづけに使われます。果皮から香りを抽出し、実を食用として利用することはほとんどありません。このベルガモットの香りに似ているという理由で、松明花(タイマツバナ)がベルガモットと呼ばれています。名前が同じなので、間違われやすいですが、全く違う植物です。

まとめと研究情報

今回は、ベルガモットについて解説しました。

ベルガモットは、鮮やかな色の花が特徴で、主に、消化を促進する効果、風邪を予防する効果、アンチエイジング効果があることが分かりました。

様々な品種があり、色とりどりの花を咲かせることから、ガーデニングとしても人気が高いハーブです。日本の気候に合っており、育てやすいハーブなので、家庭菜園でも簡単に増やすことができます。

摂取方法としては、ハーブティー、葉や花を調理して食べる方法について紹介しました。

ベルガモットに興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

おさらい

【効果】

  • 消化を促進する効果
  • 風邪を予防する効果
  • アンチエイジング効果
  • 美肌効果
  • 心臓病を予防する効果
  • リラックス効果

【注意点・副作用・禁忌】

  • 妊娠中・授乳中の方は、摂取を避ける
  • 甲状腺疾患のある方は摂取を避ける

【摂り方】

  • ハーブティー
  • 葉や花を調理して食べる

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

ベルガモット(シトラスベルガミア)葉抽出物は、メタボリックシンドローム実験モデルにおいて骨格筋の代謝、抗酸化、抗炎症活性を改善します

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36519349/

要約

この研究は、メタボリックシンドローム(MetS)と骨格筋機能の関連性に焦点を当て、ベルガモット葉抽出物(BLE)の抗酸化と抗炎症作用を調査しました。MetSモデルの動物にBLEを投与し、10週間後に評価を行いました。BLEは代謝に肯定的な影響を示し、血中トリグリセリドが減少し、インスリン抵抗性が改善し、HDLコレステロールが増加する結果が出ています。さらに、BLEはMetS動物の骨格筋における酸化ストレスと炎症を軽減する保護効果を示しました。この研究は、BLEがMetSに関連する骨格筋の問題に対する潜在的な治療効果を示唆しています。

ベルガモットエッセンシャルオイルはラットの不安のような行動を弱めます

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28398260/

要約

最新の前臨床研究では、ベルガモットエッセンシャルオイル(BEO)が神経生物学的効果に優れ、シナプス伝達、脳波活動、神経保護、および鎮痛特性に影響を与えることが強調されました。アロマテラピーにおいて、BEOはストレス誘発性不安や気分障害の症状を和らげるために広く使用されています。この研究では、ラットを用いてBEOの抗不安/鎮静効果を調査し、ベンゾジアゼピンの効果と比較しました。結果は、BEOが抗不安薬/弛緩効果を示唆し、アロマテラピーの合理的な使用を支持しています。この研究はBEOの薬理学的プロファイルに対する新たな洞察を提供します。

ハーブには想像以上のパワーがあります!

そのパワーを活かした、「自宅で出来る&お腹が減らない」最強のハーブファスティングもオススメなので、興味があれば参考にしてみてください。

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