ハーブの効果と効能

レモンバームは心身に働きかける効果がある!?副作用はあるの?

古くからメディカルハーブとして親しまれてきたレモンバームですが、原産地は南ヨーロッパで現在でも、心身にさまざまな効能効果があることで知られています。レモンバームは、ミントとレモンが混ざったような爽やかな香りが特徴です。

ハーブは乾燥すると香りが失われやすいですが、生の葉は料理やお菓子にレモンの香りづけをする時に使われています。味はレモンと違い酸味がなく、ほんのりと甘くまろやかな味わいです。

  • レモンバームの効果効能を知りたい
  • レモンバームは心身の健康を維持する効果がある?
  • レモンバームは副作用がある?

以上を重点に解説します。

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レモンバームの基本情報

名称  レモンバーム
英名  lemon balm
学名  Melissa officinalis
和名  セイヨウヤマハッカ、コウスイハッカ
分類  シソ科セイヨウヤマハッカ属 多年草
原産地  南ヨーロッパ
主要成分 (100g当たり) ポリフェノール、タンニン、フラボノイド、ロスマリン酸など
使用部位  葉、花
代表的効能  鎮静、抗うつ、強壮、発汗、消化促進、収れん、抗菌、抗ウイルス
利用法    ティー、料理、美容、アロマ、ポプリ、リース

レモンバームはシソ科の多年草ハーブで、レモンに似た良い香りを持ちます。レモンに似た香りが最も良くとき花が咲く時期に摘み取られます。レモンバームには精神の高ぶりを鎮め、頭痛や腹痛などの痛みをやわらげる働きがあります。

レモンバームには精油成分が含まれており、シトロネラールやシトラールが知られていて、神経を落ち着かせ、気分を高めます。その他にもタンニン類、フェノール酸などが含まれます。

レモンバームの効果・効能・作用を解説

レモンバームは、ストレスに起因する症状の緩和に役立ち、古くから「長寿のハーブ」として知られていますが、レモンバームには心を落ち着かせたり、消化器系の不調を改善したり、花粉症の症状を和らげる効果もあるといわれています。

効果①:気持ちを落ち着かせる

神経の緊張からくる不安や不眠、パニック、ヒステリー、抑うつ状態があるとき、レモンバームは神経系に働きかけて気分を落ち着かせる作用があります。

レモンバームの精油成分がイライラや興奮を落ち着かせます。気分が落ち込んだ時や意欲が低下した時などにレモンバームティーがおすすめです。

効果②:消化器系の不調を改善する

神経系に作用するレモンバームなので、神経性胃炎や食欲不振など、神経からくる消化器系の機能改善にも有効とされています。レモンバームの苦味成分が肝臓や胆嚢に作用し、消化吸収を助けます。

また、胃腸の調子を整える作用もあるため、胃腸の不調を感じた時にレモンバームティーを飲むと、消化不良や胃の不快感、膨満感などが改善されます。レモンバームティーは食後の摂取が良いとされています。

効果③:花粉症の症状を緩和する

シソ科のハーブに含まれるポリフェノールには、花粉症の症状を和らげる効果があると言われています。レモンバームには、ロスマリン酸というポリフェノールの一種が含まれています。

ロスマリン酸にはアレルギー症状を引き起こすヒスタミンの過剰分泌を抑える働きがあるため、花粉症による鼻づまりなどの不快な症状の緩和に期待できるでしょう。

その他の効果・作用【生理痛・PMSを改善】

レモンバームには、女性ホルモンのプロゲステロンと似ている作用があります。

レモンバームは、ホルモンバランスを整えて、生理不順や生理痛を改善する効果が期待でき、また、気持ちを落ち着かせる作用もあるので、PMSでイライラしやすい人にもおすすめです。

レモンバームの副作用や注意事項、禁忌など

レモンバームは副作用の心配がなく誰でも楽しめるハーブですが、妊娠中は注意が必要です。レモンバームには、つわりを和らげる作用がありますが、摂取量によっては妊娠状態に影響を与える可能性があるため、使用する時は医師に相談しましょう。

また、レモンバームに含まれるシトラールという香り成分は、敏感肌など肌が弱い人だと肌荒れする可能性があります。そのため、フェイシャルスチーム中などに肌荒れや異変を感じたらすぐに中止してください。

レモンバームのハーブとしての使い方

レモンバームはレモンのようにさわやかな香りですが、酸味はなくすっきりした味わいです

レモンバームはハーブティーとして飲む方法と、ハーブソルトを作って料理に利用する方法などがありますので、それぞれ詳しく紹介します。

レモンバームティー(摂取方法1)

レモンバームのハーブティーを飲めば、気分の落ち込みや精神の高揚が鎮まり、気持ちが明るく前向きになります。将来のことが心配でしかたのない時やストレスで精神的に参っている時におすすめです。

ハーブティーの入れ方

【ドライハーブ:1人分】
ティーポットにドライハーブ小さじ山盛り1~2杯入れる
熱湯200㏄を入れる
フタをして5分ほど蒸らす

【フレッシュハーブ:1人分】
ティーポットの半分を目安にフレッシュハーブを入れる
熱湯200㏄を入れてフタをし、5分ほど蒸らす

ハーブティーにする場合は、レモンバームをできるだけ細かくちぎったり、ハサミで切ったりするとお湯に触れる面積が増えるため、ハーブの成分や香りを効率よく抽出できます。また、レモングラスやレモンピールとブレンドすると、レモンの香りがより一層引き立ちます。

ハーブソルト(摂取方法2)

料理で活躍するハーブソルトを作る方法

ハーブソルトの作り方

乾燥したレモンバームと塩を混ぜれば、サラダや肉料理などで活躍するハーブソルトが作れます。乾燥したスライスニンニクを砕いたものや粗びきコショウを混ぜる、または塩にこだわってオリジナリティを出すのもおすすめです。瓶で保存すれば調味料として使いやすくなります

もっと手軽に、そしてすぐに使用するために作りたい場合は、生のレモンバームを電子レンジ600Wで40秒前後を目安に温め、水分を飛ばしてから使用する方法もあります。

レモンバームのよくある質問

レモンバームは虫除けになりますか?

虫除けになる観葉植物のひとつがレモンバームです。レモンバームはシソ科のハーブで、名前からレモンの一種だと思われがちなのですが、レモンとは異なる種類の植物です。夏になると白い花をつけ、その花にミツバチがよく集まることから「メリッサ(ギリシャ語でミツバチ)」とも呼ばれています。

レモンバームを寝る前につけると良いことは?

レモンバーム 爽やかなレモン香りがするレモンバームには、抗うつ作用があると言われています。気分が落ち込んだり興奮して寝付きにくいときに、精神を落ち着けて前向きな気持ちにさせてくれます。また、抗菌・抗ウイルス作用や、毒素を排出する効果も期待できるので、アレルギーにお悩みの方や体調不良のときにおすすめ。

レモンバームの効能効果は?

レモンバームは、見た目は小さく、何気ない緑の葉ですが、精神の高ぶりを鎮めたり、頭痛や腹痛などをやわらげたり、さらには抗アレルギーや抗菌、抗ウイルス、抗酸化、抗うつとして、穏やかに作用するさまざまな成分が含まれており、そこに秘めたる力は実に大きいものです。

まとめと研究情報

レモンバームは心を落ち着かせたり消化器系の不調を改善したりと、心身にさまざまな効能効果をもたらしてくれます。

使い方も、レモンバームティー、ハーブソルト、ハーブバス、ポプリなど幅広くありますので、ご活用ください。

おさらい

【効果】

  • 気持ちを落ち着かせる
  • 消化器系の不調を改善
  • 花粉症の症状を緩和

【注意点・副作用・禁忌】

  • 妊娠中・授乳中の使用は、最終的な安全性は確立されていません。

【摂り方】

  • レモンバームティー
  • ハーブソルト
  • ハーブバス
  • ポプリ

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

ナイーブおよびスコポラミン処理ラットにおけるMelissa officinalis抽出物の記憶改善活性

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25657779/

要約

この研究は、Melissa officinalis L.(シソ科)の抽出物が記憶力向上に寄与する可能性を探究しました。ラットを用いた実験で、この抽出物が学習と記憶を向上させ、特にスコポラミン誘発性記憶障害を改善することを示しました。また、アセチルコリンエステラーゼ酵素(AChE)活性を阻害することも明らかになりました。これらの結果は、M. officinalis抽出物が記憶力の向上に寄与し、アルツハイマー病などの特定の記憶障害に対する潜在的な治療価値があることを示唆しています。

ヒトCNSニコチンおよびムスカリン受容体結合特性を有するメリッサオフィシナリス(レモンバーム)の単回投与後の気分および認知能力の調節

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12888775/

要約

この研究では、Melissa officinalis(レモンバーム)の植物抽出物が認知能力と気分に及ぼす影響を調査しました。初めに、抽出物の試験において、特に高用量の投与が記憶能力向上と落ち着きの増加に寄与することが示唆されました。しかし、高用量において時間制約のある記憶タスクや視覚情報処理タスクの速度が低下することも観察されました。これらの結果から、高用量のMelissa officinalisの摂取が認知能力と気分を改善し、アルツハイマー病治療の補助剤として有望である可能性が示唆されます。また、同じ植物から得られる異なる調製物が異なる特性を示す可能性が示唆されました。

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