ハーブの効果と効能

アシュワガンダの効果と副作用は?危険性はあるの?毒性についても解説

アシュワガンダは、ナス科の常緑低木でインドに自生する植物です。樹高は1~2mほどに成長し、春から秋にかけて緑や黄色の花を咲かせます。そして晩秋には、小さなホオズキのような実をたくさんならせます。

学名にあるsomniferaには「睡眠」という意味があり、かつてはアシュワガンダが睡眠薬として利用されていたことに由来しています。また、アシュワガンダはサンスクリット語(インドの古典語)で「馬」という意味があります。これは、アシュワガンダを摂取することで「馬のような精力」を得られることに由来しています。

今回の記事では、

  • アシュワガンダの効果を知りたい
  • ハーブとしてアシュワガンダを摂取する際の注意点は?
  • アシュワガンダのおすすめの摂取方法を知りたい

など、アシュワガンダについての基本情報からお楽しみまでをわかりやすく解説しています。

また、アシュワガンダのハーブティーの淹れ方や、毒性についてなどの気になる情報も紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ハーブについてもっと詳しく知りたい方は、ハーブを使った最強ファスティングを定期的に実践しているハーブマニアが書いているこちらの記事を参考にしてみてください。

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アシュワガンダの基本情報

名称 アシュワガンダ
英名 Ashwagandha
学名 Withania somnifera
和名 アシュワガンダ、ウィタニア・ソムニフェラ
分類 ナス科
原産地 インド
成分 ジンセノサイド、アルカロイド、サポニン、ミネラル、ウィザフェリンA など
使用部位 根、葉
代表的な作用 鎮静作用、抗炎症作用、免疫増強作用、抗酸化作用、強壮作用、緩和作用、収斂作用 など
禁忌、注意事項
  • 妊娠中や授乳中の方は摂取を控えましょう。
  • 過剰摂取は避けましょう。
利用法 ハーブティー、サプリメント など

アシュワガンダの歴史は古く、伝統的なアーユルヴェーダ(東洋医学)では強壮・強精に効くハーブとして利用されていました。その強壮力や滋養力の高さから「スーパーハーブ」や「若返りのハーブ」ともいわれています。

古くからハーブとして利用されているアシュワガンダですが、日本国内では厚生労働省の薬事法により医薬品として区分されています。

アシュワガンダの効果・効能・作用を解説

アシュワガンダには、鎮静作用、抗炎症作用、免疫増強作用、抗酸化作用など、たくさんの心身に良い効能があります。

  • 鎮静作用
  • 抗炎症作用
  • 免疫増強・抗酸化作用

ここではアシュワガンダの代表的な効能について説明します。

効果①:鎮静作用

はじめに紹介する作用は鎮静作用です。

成分として含まれるジンセノサイドには、自律神経を正常に保つ働きがあります。これにより、ストレスの緩和や不眠の改善などのリラックス効果につながります。

アシュワガンダの鎮静作用は精神面だけでなく身体の疲労にも効果的で、心と身体の両面から癒してくれます。

効果②:抗炎症作用

次に紹介する作用は抗炎症作用です。

アシュワガンダの成分として含まれるアルカロイドには神経系に作用する働きがあり、リウマチや関節炎、神経痛などの改善に効果があります。

効果③:免疫増強・抗酸化作用

最後に紹介する作用は免疫増強作用抗酸化作用です。

成分として含まれるサポニンには、免疫力を高める効果があります。免疫力がアップすることで免疫細胞が活性化され、健康の維持につながります。

それからサポニンのもう一つ効果は抗酸化作用です。身体や血管の老化を防ぐため、アンチエイジング効果が期待できます。老化の原因とされる活性酸素を抑えることで血液をサラサラにし、動脈硬化を防いでくれます。また、シミやシワなどの肌トラブルにも効果的です。

その他の効果・作用

アシュワガンダには、代表的な3つの効果以外にもたくさんの効能や作用があります。ほかには、強壮作用緩和作用収斂作用などの効果も期待できます。

アシュワガンダの副作用や注意事項、禁忌など

妊娠中や授乳中の方は摂取を控えましょう。また、アシュワガンダは過剰摂取によって消化器症状を引き起こす恐れがあるため、摂取量に注意し過剰摂取は避けましょう。

アシュワガンダのハーブとしての使い方

アシュワガンダは海外の多くの国々ではハーブとして用いられていますが、日本では医薬品として分類されているため、国内での使用や購入には制限があることに留意しましょう。

ここでは参考として、アシュワガンダのハーブティーやサプリメントについて紹介します。

1 ハーブティー

アシュワガンダのハーブティーには苦味があり、また刺激臭のような香りがあります。

【アシュワガンダ ハーブティーの淹れ方】

沸騰したお湯(カップ一杯分)に、アシュワガンダの茶葉(ティースプーン一杯分)を入れて5分ほど蒸らしてからいただきます。

このハーブティーは、その独特の風味から飲みづらいことで知られています。香りの良いハーブとのブレンドや、甘味を加えることで飲みやすくなります。また、牛乳で煮出してハチミツを加えてみるのもおすすめです。

2 サプリメント

栄養素や成分を効率的に摂取できるサプリメントは、日本でも広まりをみせています。最近では、日本人の約3人に1人の割合でサプリメントを摂取しているともいわれています。

アシュワガンダのサプリメントはオンラインで購入できます。購入は海外からの個人輸入となるため、数量などの制限には注意しましょう。

アシュワガンダのよくある質問

アシュワガンダの毒性について知りたい。

アシュガワンダに含まれる成分「ウィザフェリンA」には毒性が含まれています。これにより2013年以降アシュガワンダは、厚生労働省の定める薬事法により「医薬品」として区分されています。

日本でも栽培されているの?

アシュワガンダは最近は日本でも栽培されています。ただ、先にお伝えした薬事法によって日本国内では利用に制限があることから、観賞用植物としての栽培となります。

アシュワガンダとホオズキの関係は?

アシュワガンダは、ホオズキにそっくりな小さな実をたくさんつけますね。アシュワガンダは、セキトメホオズキとも呼ばれています。関係性については、アシュワガンダもホオズキもどちらもナス科の植物に分類されています。

まとめと研究情報

今回はアシュワガンダについて解説しました。

アシュワガンダには、鎮静作用、抗炎症作用、免疫増強作用、抗酸化作用など、たくさんの効能があることがわかりました。また、アシュワガンダの副作用や摂取する際の注意点についてもお伝えしました。

アシュワガンダについて興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

おさらい

【効果】

  • 鎮静作用
  • 抗炎症作用
  • 免疫増強・抗酸化作用

【注意点・副作用・禁忌】

  • 妊娠中や授乳中の方は摂取を控えましょう。
  • 過剰摂取は避けましょう。

【摂取例】

  • ハーブティー
  • サプリメント

研究情報(エビデンス)

下記の研究データ、エビデンスを参考にさせて頂きました。

不安に対する自然療法:ランダム化比較試験ISRCTN78958974

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19718255/

要約

この研究は、不安症状の治療における自然療法ケアと心理療法の比較を行ったものです。中等度から重度の不安を抱える従業員を対象に、自然療法ケア(NC)と心理療法(PT)の2つの治療グループに分け、12週間にわたり治療を受けさせました。結果として、NCグループはPTグループよりも不安症状の改善が顕著で、メンタルヘルスや生活の質の向上もみられました。深刻な副作用はどちらのグループでも観察されませんでした。この研究は、不安治療の代替手法として自然療法ケアが有望であることを示唆し、患者に新たな選択肢を提供する可能性があることを強調します。

実験的免疫炎症におけるウィタニアソムニフェラ(アシュワガンダ)抽出物の免疫調節活性に関する研究

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10616957/

要約

この研究では、インドのアーユルヴェーダ医薬品であるアシュワガンダから抽出されたWSTおよびWS2の免疫調節効果がマウスモデルで調査されました。アナフィラキシーと遅延型過敏症の実験において、WS300処理のマウスはIgE介在のアナフィラキシーにおいて症状が減少し、DTHモデルでは増強または抑制が観察されました。さらに、WST処理は白血球数と血小板数の増加を引き起こし、シクロホスファミド誘発の骨髄抑制を軽減しました。ただし、一部の条件下でWS2処理は免疫抑制を打ち消し、赤血球関連の抗体応答を増強しました。この研究は、アシュワガンダ由来の抽出物が免疫調節効果を持つ可能性があることを示唆しています。

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